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【連載 統計解析力アップ講座】
演習;実験計画法とタグチメソッド(3)
  第2回演習問題の解答と第3回の課題
上田データマイニング塾
上田 太一郎
 

●第2回 演習問題 解答

問1 図表7の折れ線グラフは図表8です。

図表8 図表7の折れ線グラフ


問2 Excelのソルバーを用いてロジスティック曲線
  (y=a/(1+be−cx)のa、b、c)を求めます。

まず、図表9のようなExcelシートを作成します。

図表9 Excelシート



  1. パラメータ(a、b、c)の初期値を設定します。パラメータの初期値は、過去の経験などがあれば、それを使いますが、経験値がない場合は次の目安に従って設定してください。

    <パラメータ設定の目安>
    a:上限値  b:aの約10分の1  c:0.1〜0.9

    計算値の列(C7〜C16セル)にロジスティック曲線の式
    (y=a/(1+be−cx))を入力します。

    図表10


  2. 誤差の列(D7〜D16セル)に(実測値−計算値)の式を入力します。

    図表11


  3. 誤差の2乗(E7〜E16セル)に誤差の2乗の式を入力します。

    図表12


  4. E17セルに誤差の2乗和の式を入力します。

    図表13


  5. メニューバーのツールからソルバーを選びます。

    図表14


  6. 「ソルバー:パラメータ設定」が表示されます。
    「目的セル」には誤差の2乗和(E17セル)、
    「目標値」は「最小値」、
    「変化させるセル」はD1〜D3セルを選択し、「実行ボタン」をクリックします。

    図表15


  7. 実行結果は図表16です。

    図表16 ソルバー実行結果


    図表16より、
    a=537.7  b=9.3  c=0.4
    と求まりました。

問3 Excelのソルバーを用いてゴンペルツ曲線を求めます。

  1. まず、図表9のExcelシートを用いて、問2と同様の手順で数式を入力します。

    図表17


  2. ソルバーを実行します。

    図表18


  3. 実行結果は図表19です。

    図表19


    図表19より、a=606.4  b=3.0  c=0.8
    と求まりました。

問4 誤差の2乗和は図表20のようになります。

図表20 誤差の2乗和
  誤差の2乗和
ロジスティック曲線 10655.5
ゴンペルツ曲線 8330.5

図表20より、誤差の2乗和が小さいゴンペルツ曲線が最適な曲線と判断します。

問5 図表19について、経過週の11週目以降を入力し、計算値の式をコピーします。

図表21 バグ累積数がいつ収束するかを予測


図表21より、
34週目で収束し、その時バグ累積数は606と予測できます。

●演習問題3

1元配置実験計画は、1要因実験計画とも呼ばれています。
要因が1個の場合の実験計画です。図表22のデータを考えます。

図表22 データ
10度 20度 30度 40度
2.3 2.7 2.3 2.5
2.9 2.0 2.0 2.6
2.6 2.6 2.0 2.4
2.4 2.4 2.3 2.3
2.6   2.2  
2.5   2.0  


要因Aは温度で、第1水準(A1)を10度、・・・、第4水準(A4)を40度として実験をしました。特性値2.3,2.9,・・・は、得られた生成量(単位省略)です。
たとえば、2.3は、温度10度のとき、得られた生成量を示します。
温度は生成量の増減に効いているのでしょうか?
また、効いているとすれば何度のとき得られる生成量が最大になるか知りたいですね。
問1 折れ線グラフを描きなさい
問2 分散分析表を求めなさい。どんなことがわかりますか?
問3 図表1の計画行列を作りなさい
問4 回帰分析を実行しなさい
問5 要因選択規準Ruを求めなさい。どんなことがわかりますか?
問6 生成量が最大になるのは何度のときですか?そのときの生成量を推定しなさい。


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